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<古事記・神話>日本人なら知っておきたい「アマテラス」と「伊勢神宮」の伝説

伊勢神宮・内宮の御祭神

<古事記・神話>日本人なら知っておきたい「アマテラス」と「伊勢神宮」の伝説
画像:伊勢神宮(内宮)

神社には守り神が祀られていますが、天照大神(アマテラスオオミカミ)を御祭神とする神社は全国各地に多くあります。なかでも有名なのが、三重県の伊勢神宮(皇大神宮)です。

伊勢神宮にある2つの正宮のうちの1つが皇大神宮ですが、一般的に内宮(ないくう)と呼ばれています。アマテラスは別称、お伊勢様と呼ばれているくらいで、伊勢神宮に縁の深い御祭神となっています。

では、なぜアマテラスは伊勢神宮と縁が深い神社なのでしょうか。

日本書紀によると、アマテラスが瓊瓊杵命(ニニギノミコト)に中津国(人間界)の統治を任せ、地上に降ろしたと記されています。

ニニギがアマテラスの孫であることから、「天(アマテラス)」の「孫」が地上に「降臨」したという意味で「天孫降臨」と言われているんです。

その際、アマテラスは高天原の稲穂(稲の苗)と八咫鏡(やたのかがみ。三種の神器の一つ)をニニギに授け、「この鏡を私だと思い、自分を映し、自省しなさい」と伝えました。

この神話が、「宝鏡奉斎の神勅(ほうきょうほうさいのしんちょく)」です。米を育て、国の繁栄と平和に励むよう申し付けたわけです。

そして、日本という国の祖であるアマテラスは、天皇家の御祭神でもあります。そのため、八咫鏡は天皇がアマテラスを祀る御神体(神が宿るとされる物体)となっているんです。

古来(初代・神武天皇)より天皇家で祀られていましたが、崇神天皇の代に笠縫邑(かさぬいむら。奈良県)に神籬(ひもろぎ)を建て、そこで八咫鏡を祀るようになりました。

※室内や庭に榊(さかき)を立て、しめ縄を張った神聖な場所(神坐)。神社の原形、発祥。

崇神天皇の娘である豊鍬入姫命(トヨスキイリビメノミコト)が籬を管理していましたが、倭姫命(ヤマトヒメノミコト。崇神天皇の娘)が八咫鏡を祀る新しい場所を探すために関西や滋賀、岐阜など諸国を巡りました。

その結果、伊勢の五十鈴川(三重県伊勢市)に辿り着き、そこに祠(ほこら)を築いて祀りました。これらは、さかのぼること2000年前の話になります。

<古事記・神話>日本人なら知っておきたい「アマテラス」と「伊勢神宮」の伝説
画像:五十鈴川

また、祠は社(やしろ)の語源であり、神を祀る社という意味から「神社」と称されるようになったんです。

現在、五十鈴川に架かる宇治橋は伊勢神宮・内宮の入り口であり、伊勢神宮・内宮は八咫鏡に所縁があることからアマテラスを祀る神社として日本の象徴と言える場所になっています。

太陽の神・アマテラス

<古事記・神話>日本人なら知っておきたい「アマテラス」と「伊勢神宮」の伝説
画像:伊勢神宮の宇治橋の鳥居

太陽は人間が生きるうえで欠かせない存在です。そうしたことから、アマテラスは古くより国土平安の神と崇められ、生命力・五穀豊穣・子孫繁栄など、福徳・開運・勝運といった、あらゆる"福"に御利益があるとされています。

各地の皇大神社・神明社と呼ばれる神社にはアマテラスが祀られています。その頂点に立つのが伊勢神宮です。言うなれば、究極のパワースポットになるわけです。

伊勢神宮を訪れた全ての人に福を与えるため、伊勢神宮には「おみくじ」がありません。また、伊勢神宮にある「月読宮」にはアマテラスの弟である月読尊(ツクヨミノミコト)が祀られており、イザナキとイザナミも祀られています。

<アマテラスを御祭神とする神社>
皇大神宮(内宮)・・・三重県伊勢市宇治館町
・榎原神社・・・宮崎県日南市南郷町
・新田神社・・・鹿児島県薩摩川内市宮内町
・西宮神社・・・兵庫県西宮市社家町
・高浜神社・・・大阪府吹田市高浜町
・神明神社・・・岐阜県加茂郡八百津町
・四柱神社・・・長野県松本市大手
・芝大神宮・・・東京都港区芝大門
・普天満宮・・・沖縄県宜野湾市普天間
など、全国に多数

伊勢神宮を訪れた際は内宮と月読宮を参拝し、アマテラスの歴史に身を馳せるのも悪くないですね。

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