政宗の好物は?
画像:伊達政宗の騎馬像(青葉城)
朝夕の食事うまからずとも褒めて食うべし |
「口に合わなくても美味しいと言って食べる」と政宗は言っていたくらいなので、基本的には選り好みせず食べていたそうです。
とはいえ、好物の一つや二つはあります。なかでも鮭を使った料理が好きで、「はらこ飯」や「鮭寿司」は好物だったようです。
はらこ飯とは、鮭の煮汁で炊き上げた飯にイクラをかけて食べる料理で、宮城県の郷土料理にもなっていますね。
とくに、秋冬に水揚げされる秋鮭の身とイクラをたっぷり使ったはらこ飯は絶品。秋鮭ならではの繊細で優しい味わいが寒い季節にぴったりで、政宗公も絶賛した「はらこ飯」。
一から作るのは手間がかかりますが、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(3~4人前の材料)
・秋鮭の切身 300g
・イクラ醤油漬(お好みの量)
・お米 3合
・秋鮭のアラ(中骨・頭など)
・塩(下処理用)少々
・お酒 125cc
・砂糖 80g
・醤油 125cc
・水 190cc
1- 秋鮭の切身と秋鮭のアラに少量の塩を振り、10分置いて水分を取る
2- 秋鮭の切身とアラに全体が白っぽくなるまで80度ほどのお湯をかけてアク抜き
3- 湯引きした秋鮭の切身とアラを氷水に落として血合いや鱗などをキレイに洗う
4- 酒・砂糖・醤油・水を鍋に入れ、沸騰させる
5- 秋鮭の切身とアラを鍋に入れ、5〜8分ほど火を通して小まめにアクをとる
6- 煮込んだら秋鮭の切身を取り出して冷まし、鍋の中のアラを捨てて煮汁だけを残す
7- 覚ました煮汁を炊飯器に米3合と煮汁210ccを入れ、水を3合の目盛りに合わせる
8- そのまま30分放置したあと、炊飯器のスイッチをON
9- 炊き上がったら丼ぶりにご飯を盛り、煮込んだ鮭の身とイクラの醤油漬をトッピング
調理法の参考元:山内鮮魚店「はらこ飯」
仙台味噌を使ったお手軽レシピ
さて、最後に政宗が考案したとされる「仙台味噌」を使ったレシピを紹介して終わりにしたいと思います。お手軽なレシピなので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
- 肉味噌そぼろ
※調理にはテフロン加工のフライパンがオススメ
鶏ささみの挽肉・・・400g
お酒・・・・・・大さじ4
砂糖・・・大さじ2(お好みで加減してください)
仙台味噌・・・大さじ4
1-ささみの挽肉とお酒をフライパンに入れて弱火でポロポロになるまで炒める
2-弱火のまま砂糖を入れて味をなじませてから味噌を入れてよく混ぜる
3-お好みの味加減に調整して完成
参考:本場仙台味噌「佐々重」
- 胡麻味噌たれ
砂糖・・・大さじ4
だし・・・大さじ2~4
醤油・・・少々
すり胡麻・・・少々
仙台味噌・・・大さじ2
1-味噌、砂糖、だし、醤油を加えてよく混ぜる
2-なじんできたら、すり胡麻を加えて混ぜる
3-味を調えて出来あがり
ご飯や釜あげうどんにかけたり、サラダにもどうぞ。
参考:本場仙台味噌「佐々重」
- 豆腐味噌たれ玉子巻
卵・・・3ヶ
もめん豆腐・・・半丁
牛乳・・・少々
御用味噌・・・30g
砂糖・・・30g
みりん・・・小さじ1
1-ボウルに卵を割り、牛乳を入れてよくかき混ぜ、うす焼き玉子を作る
2-豆腐半丁を4等分に切り、両面を焼く
3-味噌、砂糖、みりんを湯せんし、よくかき混ぜタレを作る
4-焼き色のついた豆腐にタレを塗る
5-工程4の豆腐をうす焼き玉子で包み込んだら出来あがり
参考:本場仙台味噌「佐々重」
- 仙台みそ焼おむすび
(およそ4人分)
ご飯 360g
塩 少々
仙台味噌 大さじ2
みりん 大さじ2
砂糖 大さじ1
1-オーブントースターを温めておく
2-手にかるく塩をしておむすびをにぎる
3-トースターの天板にペーパーを敷き、その上に3のおむすびをのせ、表面が乾くまで焼く
4-片面に合わせみそを薄くぬり、もう一度トースターで乾かす程度に焼く
5-ひっくり返してもう一方の面も4と同じように焼く
6-再び4のように焼き、ひっくり返して5のように焼いたら完成
参考:仙台味噌醤油株式会社
- 仙台味噌の洋風お味噌汁
(およそ4人分)
あさり 200g
にんじん 40g
玉ねぎ 50g
きぬさや 40g
だし汁 カップ3・1/2
仙台みそ 大さじ3
バター 小さじ1
1-あさりは砂抜き、にんじんは短冊切り、玉ねぎは薄切り、きぬさやは筋を引いて半分に切る
2-鍋にだし汁とあさりを入れて火にかけ、沸騰したらにんじん、玉ねぎを加え、アクをとる
3-きぬさやを加え、仙台味噌を溶き入れてバターを加えて完成
※煮詰めるとしょっぱくなるので煮詰めないように要注意!
参考:仙台味噌醤油株式会社
仙台には政宗ゆかりのグルメが多い
画像:ずんだ餅(みちのく和菓子処 甘仙堂)
仙台には仙台味噌のほかにも、ずんだ餅や伊達巻きなど政宗ゆかりあるグルメが多くあります。
たとえば「ずんだ餅」は、一説によると、政宗が出陣の際に「陣太刀(じんたち)」で枝豆を砕いて食べたことが由来らしく、じんたが訛って「ずんだ」になったという話(語源由来辞典より)。
また、甚太(じんた)という町民が「砕いた枝豆をまぶした餅」を政宗に献上したことが由来という説もありますね。
仙台に観光へ行かれた時は、ぜひ伊達政宗ゆかりのグルメも楽しんでみてはいかがでしょうか。