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【終戦記念日に歴史を振り返る】なぜ日本はアメリカと戦争したのか?「太平洋戦争」が起きた理由とは?

アメリカが経済制裁に踏み込んだ理由


画像:PhoM3c. Robert M

もともと日本は資源を自国で捻出できず、石油や鉄など他国から調達する必要があり、日本の国力を知っていたアメリカは経済制裁に踏み込むことで「日本に勝ち目がない」ことを予想できていた。

でも、それだけではない。アメリカは圧倒的に軍事力が高く、武器や技術も上。その証拠に、広島と長崎に投下された原子爆弾で日本軍はアメリとの力の差を深々と思い知らされたのだから。

日本は硫黄島で敗北、沖縄戦で敗戦、1945年8月6日に広島、8月9日に長崎に原子爆弾が投下され、昭和天皇は全国民に向けてラジオで敗戦を伝えている。

<広島に投下された原子爆弾>

1945年8月6日の午前8時15分。実戦での使用が世界で初めてとなる核兵器「リトルボーイ」を広島市の上空で投下。人類史上初の核攻撃である。その後、核兵器は使われていない。

核攻撃により広島市の人口35万人のうち9万が即死。16万6千人が被爆から2~ 4か月以内に死亡したとされる。原爆投下後の被爆者も含めると56万人が原爆によって亡くなったことになる。

<長崎に投下された原子爆弾>

1945年8月9日の午前11時2分。実戦に使用されるのが世界で初めてとなる核兵器「ファットマン(正式名称はマークⅢ)」を長崎市の上空で投下。広島に続き、人類史上初の核攻撃である。


画像:米軍機が撮影した広島への原子爆弾投下(戦後-太平洋戦争の歴史)

核攻撃により長崎市の人口24万人のうち7万4000人が即死。12月末までの死亡者は12万人。3~5年後までの死亡者数は20万人に及び、建物は約36%が全焼または半壊した。

当時の日本とアメリカの軍事力を比較すると、その差は歴然。もし戦う前から知っていたら・・・。歴史に”たられば”はないので言っても仕方ないが、未然に惨事を防げたのは確かである。

 日本    アメリカ
 原油  石炭  鉄鉱石   原油  石炭   鉄鉱石
 28万  5647万  76万  1億8950万  4億6391万  9389万

※原油・石炭・鉄鉱石は1941年の時点での自国産出量である(単位:t(トン))

日本軍 アメリカ軍
陸軍 海軍 軍艦 戦闘機 陸軍 海軍 軍艦 戦闘機
210万人 32万人 148万トン 4800機 152万人 36万人 131万トン 12200機

※1941年末の時点での兵力

日本軍 アメリカ軍
陸軍 海軍 軍艦 戦闘機 陸軍 海軍 軍艦 戦闘機
290万人 68万人 140万トン 9100機 699万人 221万人 280万トン 65900機

※1943年の時点での兵力

参考:ユニバーサル新世界史資料

見ても分かるように全てにおいて大きな差がある。1941年の時点でアメリカの兵力は日本と同等だが、あくまでも手加減していただけの話。1943年になると”早期解決”を望んだアメリカは軍備を増強している。

陸軍は2倍の差、海軍にいたっては3倍。軍艦も2倍の差があり、戦闘機は7倍という桁違いの差。もう日本はフルボッコ状態。中期を過ぎた頃には攻められる一方で、すでに負けは見えていたのである。

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