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なぜ秀吉は天下をとれたのか?人生最大の分岐点となった「運命の26日間」に迫る

秀吉の情報源は「サンカ」だった?

なぜ秀吉は天下をとれたのか?人生最大の分岐点となった「奇跡の26日間」に迫る

画像:月岡芳年・画「稲葉山の月」若かりし頃の豊臣秀吉(月岡芳年画集)

秀吉の情報収集力に関する説で次のような興味深いレポートもあります。

静岡大学の名誉教授で日本の戦国史を中心に研究している歴史学者の小和田哲男氏の著書「新解釈 豊臣秀吉」には、「秀吉は山窩(サンカ)の出身ではないか」という見解が記されています。

サンカとは山から山に移動しながら狩猟や自給自足の生活を送る種族で、化外の民(文明の外で生きる、または統治の及ばない地域で暮らす民族)とも呼ばれていました。

戦国時代には山から下りて流浪の薬売りや歩き巫女、傀儡師や旅芸人などで生計を立てる者や、忍者や人斬りとして武家に雇われる者など、江戸時代あたりからはサンカと呼ばれるようになったそうです。

また、サンカの特性に土木技術が優れていることや身体能力が高いことなどが挙げられ、各地に点在するサンカが情報を共有し合っていたことも特徴のようです。

もし秀吉がサンカの出身だったとすれば情報を仕入れるのは容易であり、信長の死を一早く知れたことや岡山から京都へ一気に駆け抜ける最短ルートも確保できたでしょう。

なおかつ、各地の武将や大名の動き、敵地の地形や立地なども把握していたはずです。

秀吉の功績を辿ると、猪俣一夜城の建築や金ヶ崎の退き口、播磨攻めや高松城の水攻めなど多くの場面で的確に成果を挙げたことも事前に情報を集めて分析していたからかもしれません。

天下統一への決定打になった清須会議

なぜ秀吉は天下をとれたのか?人生最大の分岐点となった「奇跡の26日間」に迫る
画像:絵本太閤記「清須会議にて三法師を抱きかかえる秀吉」(日本城郭資料館)

さて、「信長の死去(6月21日)」から「中国大返し」を経て「山崎の戦い(7月2日)」までの期間は12日間。すでに、この時点で秀吉の立場は急上昇しています。

なんせ、主君の仇を一番乗りで果たしたのですから・・・。しかも事件発生から、わずか12日という驚異的な速さで・・・。そして、さらに秀吉の立場を急上昇させる出来事が起きます。

信長の跡継ぎ問題と領地の再分配を決めるために行われた1582年7月16日の「清須会議」です。

織田家では中間クラスの家臣だった秀吉でしたが、

山崎の戦いで功績を挙げたことで柴田勝家ら重臣は秀吉に対して対抗力が弱く、

秀吉が織田信忠(信長の長男)の息子である三法師(織田秀信)を跡取りに推すと、

結果的に無理やり承諾させられる形で会議は終結。

しかも、このとき秀吉は三法師を抱きかかえて上段の間(主君や殿様が座る場所)に立ち、重臣や家臣らが土下座する下段の間を見下ろしていたとか。

そうした"わだかまり"が遺恨を残し、秀吉(5万)と勝家(3万)は1583年6月6日に賤ヶ岳で戦い、勝利した秀吉は信長が築き上げた権力と組織を継承し、天下統一へ向けて本格的に動き出したのです。

奇跡の26日間

なぜ秀吉は天下をとれたのか?人生最大の分岐点となった「奇跡の26日間」に迫る
画像:豊臣秀吉の像(豊國神社)

清須会議で主導を握って強気で立ち回ったり、

賤ヶ岳の戦いに勝利できたのも、

中国大返しを成功させ山崎の戦いで功績を残したことが大きな要因。

信長の死去から山崎の戦いまで12日、

それから14日後に行われた清須会議までを合わせると計26日間。

この26日間は秀吉の人生を劇的に変えた分岐点と言えるでしょう。

中国大返しや山崎の戦いなど偉業を成し遂げられたのは奇跡だったのか、それとも秀吉にとって必然的で想定内だったのか真実はわかりませんが、のちに天下を治める人物だけあって"ただ者"じゃないことは確かですね。

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