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なぜ日本は「自衛隊」を創設したのか?自衛隊が誕生するまでの「経緯」と「歴史的な出来事」

画像:陸上自衛隊「第1空挺団」降下訓練(SankeiNews)

今回のテーマは「自衛隊」について。日本の歴史として自衛隊の創設も重要な出来事である。自衛隊の話になると、つい思い出してしまうのが仙谷由人(当時の官房長官)が放った失言。

2010年に参院予算委員会で「自衛隊は暴力装置である」と発言し、マスコミや世間から強いバッシングを受けた。ちなみに自衛隊は日本における国防組織であり、戦闘員ではない。

あくまでも”自国”を内外から”防衛”するための”隊員”であって、戦うために組織された”軍隊”とは異なることを理解しておこう。すなわち、「自」「衛」「隊」となる。

自衛隊の創立に関する歴史的な出来事

まずは、次の問いに答えていただきたい。

<問1>

アメリカ、イギリス、中華民国(中国)が日本軍に対して「すべての日本軍を撤退」させて「無条件で降伏する」ことを要求し、日本政府が提示された13ヶ条の要求を承諾し、1945年9月2日に日本政府が「無条件降伏を宣言」した出来事は何か。

<問2>

日本が保有する陸海空軍の戦力について「日本国憲法で定められてる規定」は何か。

<問3>

1954年に制定された「自衛隊に関する法律」は何か。

<問4>

1950年にアメリカとソ連が「朝鮮半島で始めた戦争」の名称は何か。

<問5>

朝鮮半島で起きたアメリカとソ連の戦争が発端となり、1950年に「国内の治安を維持するために日本が創設した組織」は何か。

<問6>

国防を目的とし、1954年に創設した「自国を防衛する隊員で編成された組織」は何か。

<問7>

自国を防衛する隊員からなる組織が創設されると同時に発足した「政府の行政機関」は何か。

<問8>

問7の行政機関が2007年に昇格したあとの名称は何か。

これらの出来事は自衛隊が創設される経緯において不可欠な出来事である。それでは、自衛隊の歴史を確認しながら上記の答え合わせもしていこう。

いつ自衛隊は創設された?


画像:陸上自衛隊第13旅団-警察との共同訓練(陸上自衛隊第13旅団HP)

現在の自衛隊になったのは1954年。自衛隊が発足するまでに3段階の歴史がある。まずは、1950年に「警察予備隊」が創設され、警察予備隊に準ずる海上警備隊の2つの組織で構成されていた。

1952年、その組織の在り方を改めて、警察予備隊は「保安隊」になり、海上警備隊は「警備隊」となった。そして2年後、現在の「自衛隊」となる。

保安隊は「陸上自衛隊」に、警備隊は「海上自衛隊」へと、さらに「航空自衛隊」を創設し、このときに自衛隊を直接の管轄下に置く行政機関として「防衛庁」を創設した(同年7月1日)。

この背景には太平洋戦争が深く関わっている。1973年に開戦した中国との戦争(日中戦争)で長期戦を強いられていた日本は燃料不足になり、アメリカに石油の輸出を交渉するが決裂(日米交渉)。

1941年にアメリカとイギリスに宣戦布告し、太平洋戦争が始まる。同年12月8日にアメリカ海軍が停船している真珠湾を奇襲攻撃し、アメリカを本気にさせてしまう。

以降、4年にわたり交戦が繰り広げられるが、アメリカの軍事力は強大だった。日本が有利だったのは開戦当初だけで、1943年にアメリカ軍が兵力を増幅させると日本は手も足も出ない状況。

最終的に日本政府は「特攻隊」まで出兵させ、体当たり作戦に出る。この特攻作戦は「神風」と呼ばれ、
飛び立った特攻隊は「神風特攻隊」として今もなお語り継がれている。

1945年に広島(6日)と長崎(9日)に原子爆弾が投下されると、アメリカ、イギリス、中華民国(中国)が日本に対して武力解除を求める。つまり、日本軍を撤退させて降伏しないというもの。

13ヶ条の要求を承諾し、1945年9月2日に降伏文書に日本は調印し、無条件で降伏した。このときに無条件降伏を宣言した出来事が「ポツダム宣言」である。事実上、太平洋戦争は終結した。

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