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四国の覇者「長宗我部元親」の人物像を探る!親子代々で豊臣家に忠義を尽くした”鎗”の名手。

親子代々で豊臣家に忠義を尽くした”鎗”の名手。四国の覇者「長宗我部元親」の人物像を探る


画像:長宗我部元親の銅像(若宮八幡宮)

「半分は残せ」。これは長宗我部元親が残した言葉だが、この一言が元親の人間性を物語っている。

元親は高知を制圧した後、怒涛の如く徳島、愛媛、香川を獲得し、四国の覇者へと上り詰めている。しかし、秀吉との争いに敗れ、高知土佐の大名へと降格してしまう。

とはいえ、一度は四国の覇者となった実力者。元親は敵と一戦を交える時、”稲刈り戦法”で敵軍を追い詰めていた。敵の領地の田んぼや畑の稲や麦を刈り取りとって食糧難をまねく兵糧攻めである。

合戦時、武力と同じくらい重要となるのが食料の確保。食料がなければ兵士たちの士気は下がり、合戦の勝敗に大きく影響した。食料を没収された敵の兵士たちは当然ながら困ってしまう。

しかし元親は、稲刈り戦法を実行する際は部下に対してこう言っていた。

「田んぼや畑の稲、麦は半分残せ。全てを刈るんじゃないぞ。農民が努力して実らせた作物を全て奪う権利は我らに無い。だから、半分は残せ」と。

半分だけを刈り取り、残り半分はそのまま手を付けなかったのである。この話は地域で広まり、敵も味方も関係なく元親は農民から人気を集めたとのこと。

戦とはただ勝てばいいという考えではなく、その土地地に住んでいる住民のことも考慮しなければならない、それが元親の心意気だった。命を懸けた戦であっても犠牲は最小限に、と農民の暮らしに配慮していた。

この逸話は後世に創作された美談と言われているが、「火のないところに煙は立たない」と言うように、元親の人間性が生み出した話ではないだろうか。つまり、そういうことをしても不思議じゃない男だったのだ。

土佐を統一


画像:岡豊城の展望櫓(高知県立歴史民俗資料館・岡豊城跡)

元親は1539年、長宗我部氏20代当主である長宗我部国親の長男として土佐(高知)の岡豊城に生まれる。初陣は1560年の長浜での合戦であり、吉良親貞と共に戦った。

遅い初陣であったが元親は長浜において本山軍を襲撃していた長宗我部軍に加わり、自ら槍を持って果敢に突撃し、勇猛果敢な姿をお披露目している。

この一戦で元親の名は知られることになり、1560年に父の国親が他界すると家督を継ぎ、長宗我部氏21代当主となる。1568年には土佐中部を支配下に置くと、1574年には土佐中村の一条兼定を豊後(大分)へ追放。

翌年に一条氏と四万十川にて戦うが、この合戦に勝利し土佐全域を獲得した。その頃、天下統一を目論む織田信長から臣従(傍でつかえなさいという命令)の申し出があるが、これを拒む。

信長は、長宗我部制圧に向け侵攻を開始しようとしていた。そんな矢先、信長が本能寺の変で明智光秀に暗殺される。

四国統一に動く

信長の死後、1582年に信長に従っていた十河存保と「中富川の戦い」で勝利し、阿波(徳島)を支配下に収めると、翌年には「引田の戦い」で十河存保の援軍として参陣していた仙石秀久に勝利し、十河城を攻め落として讃岐(香川)を手に入れる。

四国統一まで伊予(愛媛)を残すのみとなっていた。しかし、伊予の統一には予想以上に手間取った。河野通直を相手に戦うも、毛利氏の援軍に阻まれ苦戦する。

3月には恵良で交戦し、4月には高山、5月から6月にかけて再び恵良、さらに菊間で合戦を繰り広げた。8月に香川の新居浜を落とされるも、翌月には攻撃を再開し、ついに12月、河野氏は元親に降伏する。

その後、伊予の豪族相手に戦いを繰り広げるも1585年の春までには西予(愛媛西部)の豪族などを降伏させ四国統一を成し遂げたのである。これにより、四国の全域は元親の支配下となった。

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