幕末の風来坊「坂本龍馬」の最期を見届けた名刀「吉行」とは?
参考:高知県立坂本龍馬記念館
北辰一刀流と陸奥守吉行、この2つから導き出される人物は「坂本龍馬」です。
大河ドラマやマンガなどでは交渉役や裏方的な立ち回りで知略かつコミカルなイメージが定着している龍馬ですが、実は名門の道場で一流の剣術修行を受けた武士でもありました。
北辰一刀流と坂本龍馬
参考:高知県立坂本龍馬記念館
北辰一刀流とは江戸時代の後期に千葉周作が創始した剣術と薙刀術の流派で、防具を着用し、竹刀での打ち込み稽古が主だったことから、現代の剣道の元祖(諸説あり)とされる流派です。
幕末には玄武館(北辰一刀流の道場)の門下生が6000人を超え、江戸の三大道場の筆頭として名門になり、山岡鉄舟や山南敬助、清河八郎や藤堂平助など多くの剣術指南を輩出しました。
精神論を併せて学ばせていた従来の剣術とは異なり、より実践的で合理的な訓練を重んじたのが北辰一刀流であり、千葉周作を祖とする玄武館は現在も東京・埼玉・栃木で継承されています。
そして、坂本龍馬も桶町千葉道場(周作の弟・千葉定吉が師範)で北辰一刀流の剣術修行を受けており、2015年11月に「北辰一刀流長刀兵法目録」が発見されたことで証明されたんです。
鑑定の結果、龍馬が師範の定吉から受けた本物の目録(免状)であることが判明。
龍馬に関する北辰一刀流の目録は研究者の間で"行方不明"扱いになっていたのですが、高知県の北村精男さんが高知県の龍馬記念館に寄託したまま公になっていなかったそうです。