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【戦国時代の裏切りまとめ】戦国時代に汚名を残した5人の武将

斎藤道三


画像:斎藤道三の肖像(常在寺)

三人目は、信長の義理の親父(濃姫の父)である道三さん。

彼に関して言えば、裏切りというよりも"のし上がる"ための手段の一つ。1533年、ただの商人(油売り)だった道三に手取り足取り戦い方や武術などを教えてくれた恩師・長井長弘を殺害。

理由は、美濃国(岐阜)を治めていた守護大名・土岐頼芸に気に入られたいという野心から。1541年には美濃を自分のものにしたくて頼芸の弟を毒殺。その後、頼芸を追放。

こうして美濃の大名になった道三でしたが、最期は息子の義龍に裏切られ63歳で他界。道三の生涯は、裏切りに満ちた人生だったようです。まさに因果応報とは、このことでしょうか。

明智光秀


画像:明智光秀の肖像(岸和田市-本徳寺)

この武将については説明いりますか、というくらい戦国時代を代表する"汚名"の持ち主

<いつ?>1582年6月21日
<どこで?>本能寺(京都)
<誰を?>織田信長

1582年6月2日の早朝、信長が宿泊していた本能寺を明智軍が包囲し、逃げ場を失くした信長が自害によって命を絶った本能寺の変。

いまだ解明されていない謎が多く、信長の遺体が発見されなかったことや突然なぜ光秀が裏切ったのかなど、事件の真相を裏付ける決定的な証拠は明確になっていません。

一夜にして信長の天下統一の夢は打ち砕かれ、信長を討った光秀も数日後には秀吉の奇襲(山崎の戦い)によって命を落としています。そして、織田家の存続を揺るがす"もう一人の死"も同時に起きた日。

信長が本能寺に滞在していたとき、信長の長男(跡取り)である信忠も妙覚寺に宿泊しており、場所は同じ京都で、たまたま同じ時期に滞在していました。

本能寺が明智に攻められたことを知った信忠は急いで救助に向かいますが、一歩手前の二条城で明智軍に取り囲まれ信長と同様に自害により命を絶ちました。

本能寺の変がきっかけで、織田家は当主と跡取りの二人を同時に失ったわけです。誰かが次の天下を狙って光秀を裏で操っていたという説まで浮上し、未だ改名されていない謎が多いことから戦国史上、最大のミステリーとなっていますね。

前田利家


画像:前田利家の肖像(愛知-荒子観音寺)

ラストは加賀百万石の大名でお馴染みの利家さん。

<いつ?>1583年6月11日
<どこで?> 賤ケ岳
<誰を?>柴田勝家

本能寺の変から1年後、天下統一に動き出した秀吉は反体勢力の柴田勝家と賤ケ岳(滋賀県長浜市の近辺)で衝突します。天正11年「賤ケ岳の戦い」です。

もともと利家は勝家に仕えてきた武将。立場も柴田家の幹部。勝家に命を救われた※1こともあり、命の恩人でした。勝家からの信頼も厚く、当然ながら賤ケ岳の戦いでも柴田軍の一員として戦っていました。が・・・

柴田軍3万の内、利家の兵は5000。合戦の最中、突如として利家は撤退。さらに、利家の撤退を見た柴田の家臣たちも相次いで撤退していき、もはや敗戦が濃厚になったとき、勝家は自害しました。

一説によると、「負け戦と悟って退いた」「将来性のあるほうを選んだ」など諸説ありますが、あまりダークな印象がない彼も、「ここぞ」という場面で人間の腹黒さが出たのでしょうか。

群雄割拠の戦国時代、これもまた一つの選択肢だったのでしょう。結果、前田家は繁栄し、加賀百石の大名となったわけですから。賤ケ岳の選択が違っていれば、もしかしたら違う結果になっていたかもしれませんね。

※1信長に仕える拾阿弥を信長の目の前で切り殺し、激怒した信長に勝家が謝罪して利家は死罪を免れたと言われている。通説によるところの「笄斬り事件」である。

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